コラム

Column

2024.9.4(水)

2024年の暑い夏、もう少し耐えたら終わるはず・・・。

 

なんて軽い気持ちで構えていたら、台風がやってきた😕

今年の台風10号はノロノロと動く非常に厄介なものだった。

進路も定まらず、長く停滞し各所に甚大な被害が及んだ。

 

台風10号発生と共に、括弧付けで台風の名前が発表された。


「サンサン」


香港の少女の名前が由来とのことで、漢字で書くと「珊珊」らしい。

ちなみに筆者の愛猫2匹のうち、1匹の名前はなんと「サンサン」。

この名前を口にすると必ず「パンダみたい🐼」と感想をいただく。しかし残念ながらパンダが由来ではない。

 

台風の名前はどのようにして決められているのか?

あまり気にしないようで、台風が発表されるたびに皆の頭にはその不思議な命名が引っかかるというところだろうか。

 

調べてみると、この台風の名前は既に決められたリストがあるらしいのだ。

(台風の種類によっては例外もある)

 

気象庁のHPによるとこうある。

 

主に下に記すことを目的として、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には、同領域に共通のアジア名として、同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることになりました。

 

  • 国際社会への情報に台風委員会が決めた名前をつけて、それを利用してもらうことによって、アジア各国・地域の文化の尊重と連帯の強化、相互理解を推進すること
  • アジアの人々になじみのある呼び名をつけることによって人々の防災意識を高めること

平成12年の台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」のアジア名が付けられ、以後、発生順にあらかじめ用意された140個のアジア名(下の表のリスト)を順番に用いて、その後再び「ダムレイ」に戻ります。台風の年間発生数の平年値は25.1個ですので、おおむね5から6年で台風のアジア名が一巡することになります。

※表のリストは省略

 (国土交通省気象庁HP「台風について」より「台風の番号とアジア名の付け方」https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html




毎度、聞こえてくる名前はカタカナ(外国名)の日本人の耳には馴染みのない響きが多い。

 

しかし、実は現在発生している台風11号(20249月4日現在)は、なんと「ヤギ」と名前がついているのだ!

 

ヤギ?・・・ご近所のヤギさん?動物のヤギ?なぜヤギなのか。

 

このヤギという名前は、その名の通り動物の「ヤギ」からきている。そう、日本語なのだ。ただ少々風変わりな命名であることがわかった。

 

140個のアジア名のうち日本からは、星座名に由来する名前10個を提案しています。星座名を提案した理由として、特定の個人・法人の名称や商標、地名、天気現象名でない「中立的な」名称であること、「自然」の事物であって比較的利害関係が生じにくいこと、大気現象である台風とイメージ上の関連がある天空にあり、かつ、人々に親しまれていることが挙げられます。また、アジア名として採用するには、文字数が多過ぎないこと(アルファベット9文字以内)、音節が多くなくて発音しやすいこと、他の加盟国・地域の言語で感情を害するような意味を持たないことなどの条件もあります。

(国土交通省気象庁HP「台風について」より「台風の番号とアジア名の付け方」https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html

 

 

なるほど、動物は動物でも星座であったか。

 

ちなみに、この台風命名は、各国の政府間組織である台風委員会(日本を含み14カ国ほど)が行っているとのこと。そんな委員会があるとは知らなかった・・・。

 

 

兎にも角にも、台風が及ぼすあらゆる被害は毎年深刻である。

一人一人が万全の準備と情報収集、助け合いをして被害は最小にしたいものだ。




愛猫サンサンは猛烈なスピード走者である・・・

「サンサン」という名の由来は、筆者の祖父母の家にいた元捨て犬「サンサン」から。祖母が競馬の馬が好きで(賭け事ではなく単にサラブレッドが好きだったらしい)1960年末~1990年代にかけて生産されたフランスの競走馬がサンサン(San San)だったらしい。それが由来だとのことだ。




AIPPI・JAPAN事務局 執筆者:T